現品管理とは何か?どのようにすればよいか?注意事項もあわせて解説

更新日:2023年05月26日
現品管理とは

在庫を持つ業界や業種において欠かせない現品管理。在庫の把握は企業の将来に直結する要素です。しかし、現品管理の適切な方法や注意点がわからず悩む担当者もいるでしょう。当記事では、現品管理の概要から、いますぐ実践できる手法までを解説します。

目次

現品管理とは何か?

現品管理は、自社内に保管する商品の在庫を把握し共有することを指します。倉庫に保管されている商品は資産のため、なにがどれだけあるかを正確に把握し、会計処理に反映させることが大切です。

そのため、在庫データを常に更新し正しい数値にすることが求められます。具体的には、対象物をリストアップし定期的にカウントしたり、ものによっては品質チェックを行ったりします。現物とデータが合わない場合や、不良品がある場合はそのままにせず、別途会計処理を行いデータの適性化を図ります。

また、現物管理には販売する商品だけでなく原材料や部品なども該当します。利益を生み出すものすべてを資産とし、常に数量を把握することが企業の健全な経営に直結します。

現品管理はなぜ重要なのか

現品管理は、企業の成長と業務の効率化という2つの観点から重要視されています。

企業の成長には、課題の発見と改善が欠かせません。繰り返し改善を行うことで長期に渡り企業が成長し続けられます。しかし、課題を抱えたまま改善を行わない場合は退行につながります。

例えば、過剰在庫によって経年劣化した商品があることを把握しているにもかかわらず、経年劣化した商品を販売し続けてしまっているという課題を例に解説します。経年劣化した商品を販売してしまうと、顧客満足度が低下し、企業のイメージダウンにつながります。また、事故やトラブルの原因になる可能性もあります。いかなるジャンルにおいても在庫量の把握と管理は企業の健全な運営に欠かせない要素です。

また、在庫数の把握は作業の効率化にも直結します。在庫数を正確に把握することで必要な生産数を把握でき、適切な人員配置や進捗管理が可能です。現品管理の適切な実施は、現場における生産性の高まり、ひいては企業の健全な経営や成長にもつながるでしょう。

現品管理することで得られるメリット

ここでは現品管理を行うメリットを5つ紹介します。現品管理は企業内のムリ・ムダ・ムラ削減に効果的です。

収益がアップする

正しい現品管理は収益アップに直結します。在庫を探す手間や出し入れする手間は蓄積されやがて膨大な時間のロスとコスト増加に繋がります。しかし、在庫を正確に把握できると過不足が判断でき、必要な作業の判断が容易になるでしょう。現品管理による在庫の適正化は作業の効率化や生産性向上につながります。

コストを削減できる

現品管理の実施はコスト削減にも効果的です。在庫を把握すると無駄な仕入れや作業を削減でき、材料費や人件費の削減につながります。また、在庫の適正化により作業効率が上がり、不必要な残業や滞留在庫の削減も期待できます。

販売機会を逃さない

現品管理による在庫量の適正化は、生産体制の確保につながり、販売機会を逃さないというメリットが生まれます。在庫量が不明瞭な場合は、ニーズに対して生産が追い付かず、販売機会の損失に繋がるでしょう。しかし、日頃から在庫数を把握し生産体制を整えておくと、突発的な需要過多にも柔軟に対応でき、チャンスを活かして利益を生み出せます。

在庫の出し入れがスムーズになる

また、在庫の出し入れがスムーズになるというメリットもあります。現品管理を適切に行うためには、倉庫内の整理整頓が不可欠です。整理整頓ができていれば、どこになにがあるか一目瞭然で、探す手間が省け、実際に部品や商品が必要になった際もスムーズに出し入れでき、従業員の些細なストレスを省けるでしょう。

些細なストレスであっても蓄積すると従業員のメンタルヘルスや生産性に影響を及ぼします。小さなマイナスを解消し大きな利益を生み出すきっかけを作り出しましょう。

在庫の品質を維持できる

過剰在庫は商品の滞留を引き起こします。長年倉庫に入ったままの商品は経年劣化が起こり、売り物にならないことはもちろん企業イメージの低下にも直結します。

現品管理を適切に行うと、必要なタイミングで必要な量だけ仕入れや製造が可能です。在庫の適正化は商品の品質維持や顧客満足度の安定にもつながるでしょう。

現品管理の方法とステップ

ここでは現品管理の具体的な方法を解説します。作業の効率化を図るためには事前準備が欠かせません。社内で方法を共有し役立てていきましょう。

①現品管理するためのスペースや棚を確保する

まずは在庫の保管体制を整えましょう。保管場所や位置を決定することで商品の紛失を防いだり現品管理の効率化が図れます。また、棚の高さに気を配り、十分なスペースの設定は効率だけでなく安全性も確保できます。

②管理する現品を決める

現品管理はすべての在庫を対象とした実施が理想ですが、人員不足や在庫量によっては難しい可能性があります。全品の管理が難しい場合は、優先順位をつけましょう。よく出る商品や金額が大きいものなど自社にとって優先順位が高いものを選別しましょう。

③管理するポジションを決める

スペースや棚の確保ができたら、配置場所を詳細に決定します。各棚ごとに列番号や段番号を決めたり、製品別や顧客別または出荷別にポジション決めを行います。

ポジション決めは、現場で働く従業員の意見を参考にするとよいでしょう。実際に在庫を動かす人が出し入れしやすい場所に置くことで、日頃から適正管理ができ在庫のブレを防止できます。また、決定したポジションを図やリストで表示すると効果的です。倉庫全体のマップを作成し、どこに何があるか記載すると誰もが管理しやすい環境づくりができます。

現品管理における注意事項

最後に、現品管理を行う際に留意したい2つのポイントを紹介します。効率的な管理には、定位置管理と伝票への正確な記載が大切です。

場所と量を固定する

第一に、定位置管理を徹底しましょう。どの商品をどこに置くかを周知し管理を行います。定位置管理には、棚へのラベリングや出し入れが容易な仕組みづくりが欠かせません。作業者がストレスを感じずに管理できるフローを整えましょう。

伝票や管理表に正しく記載する

在庫を把握した後の伝票管理にも注意が必要です。どれだけ現場で正確にカウントし、管理していてもデータ上での数字が間違っていては意味がありません。

現品管理はエクセルで入力・管理する方法が一般的ですが、在庫量が多かったり企業規模が大きかったりする場合は在庫管理システムの導入もおすすめです。在庫を正確に把握でき、少ない人員での管理が可能になります。

現品管理まとめ

現品管理は企業の健全な運営に直結する要素です。在庫量の把握や適正化により無駄な時間や費用を削減し、本当に必要な部分に資金投資ができます。しかし、現品管理を自社内で行う際は人手不足や管理方法などさまざまな課題が発生します。

人手が足りなかったり、仕組みづくりに不安を感じたりする場合は在庫管理システムの導入を検討しましょう。はじめは不安を感じる在庫管理システム導入ですが、専門家のアドバイスを受けながら手順を踏んで進めると社内にうまく普及します。自社の現品管理にお悩みの際は、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

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